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永遠の別れを美しいほどに切なく見せる映画『永遠の僕たち』

映画レビュー
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どーも!

おばあちゃんの作ったカボチャの煮物を食べることが私のとってのハロウィンパーティなバーチャルブロガーのキサカ・ヒメノです。

今回は、2018年8月21日深夜にフジテレビで放送された映画『永遠の僕たち』のレビュー記事でございます。

肝心な部分はネタバレしないように書いていきます。

映画『永遠の僕たち』のザックリとした概要

不登校の少年イーノックと余命3か月の少女アナベルの交流を描いた恋物語です。

映画『永遠の僕たち』は、こんな人にオススメ

  • 「生きること」「死ぬこと」について考えたい人
  • 淡く切ない青春気分に浸りたい人
  • 泣ける映画が見たい人
  • 恋人と良いムードになれる映画を探している人
  • センスの良い映画を知っていると思われたい人

映画『永遠の僕たち』の主な登場人物とその印象

イーノック

交通事故で両親を失い、自身も死の淵をさまよった経験を持つ。

そのことがきっかけで、日本人の幽霊ヒロシとコミュニケーションができるようになる。

現在は叔母さんに生活の面倒を見てもらっている。

美少年だけど、反抗期で不登校。

学校にも行かず、同居する叔母さんともスレ違いの生活で孤独を感じているようです。

赤の他人の葬儀に出席することが趣味で、葬儀屋さんに咎められるが、そこを美少女アナベルに助けられる。

母性本能をくすぐられるタイプ。

アナベル

脳腫瘍患者で余命3か月の美少女。

はじめはイーノックにガン病棟の職員だと偽る。

イーノックに比べると精神的にはだいぶ大人っぽくて、そのオトナっぽい振る舞いとあどけない容姿とのギャップが愛おしかったです。

ヒロシ

太平洋戦争で戦死した特攻隊パイロットの幽霊。

戦艦ゲームが得意。

演じているのは加瀬亮さんです。

雰囲気もピッタリでいい味だしてます。

幽霊になってから数十年のときを経ているからか達観して見えるけど、少年っぽさを現すシーンでは可愛かったです。

この映画をより感動的な物語にするために不可欠な存在です。

映画『永遠の僕たち』で特に印象的だったシーン

正直なところ、すべてのシーンが見どころだと言いたいです。

が、それでは完全なネタバレになってしまうので、3つだけ簡単に紹介させていただきます。

森に佇む小屋の中で、初めてひとつになる少年と少女

ハロウィンの夜、イーノックとアナベルは街のハロウィン祭に参加し、そこでイーノックの親しい友人に偶然会います。

が、イーノックが不登校になった原因の1つである連中にも遭遇してしまいます。

親しい友人の運転する車で連中から逃がしてもらうイーノックとアナベル。

しかし、イーノックは車中でトラウマを思い出してしまったのか、気分が悪くなってしまいます。

「ここで降りる」と友人に告げたイーノックとアナベルは森の中を歩き出し、やがて辿り着いた一軒の小屋の中で初めて夜を共にします。

イヤらしい感じではないので、そういうのは期待しないでね

また後日、イーノックからコトの顛末をアレコレ聞き出そうとドキマギするヒロシが可愛かったです。

おそらくヒロシはオトナの経験をする前に特攻隊に召集されてしまったのでしょう。
(のちに特攻に向かったヒロシの過去も明らかになりますが、そのシーンが涙なしでは見られなかったりします。)

周囲に当たり散らすイーノック

  • ちょっとしたことからアナベルと口論になって喧嘩別れ
  • アナベルの主治医に対しては、「アナベルを治せ」と無理難題を要求して怒鳴りつける
  • 叔母さんには、「叔母さんのせいで両親が死んだ」と両親の事故死の責任を詭弁で押し付け
  • 自分だけを残して逝ってしまった両親の墓を破壊し、止めに入ったヒロシと大喧嘩の末に失神

といったぐあいに物語の終盤になると、イーノックは感情を爆発させて暴れまくります。

大暴れするイーノックの気持ちを想うと胸が締め付けられました。

感動のラストーシーン

暴れまくった挙句、ヒロシとの喧嘩で失神してしまったイーノックは病院で目を覚まし、落ち着きを取り戻します。

そこから物語はラストシーンへ。

イーノックが最後に笑顔を見せた瞬間、涙が止まらなくなりました。

結末がどうなったのか明言は避けますが、内容を思い出しながらレビュー記事を書いている今の私も涙が溢れ出そうです。

いろんな感情で満たされたあとは、心がスッキリと軽くなりました

「思春期の恋」というだけでも、そこに甘酸っぱい香りを感じてしまう人も多いかと思います。

ですが、この映画の中に登場する二人の恋は甘酸っぱいだけはありません。

そこには苦味も多いに含まれていて、その苦味があるからこそ甘みも酸味もより引き立つのでしょう。

ふたりにとっては苦味の1種ともいえる大人たちの存在も、彼らを想う気持ちがあってこその優しい苦味であり、そんな大人たちがいてこそ若い二人も救われるんじゃないかと思います。

切なくて、恋しくて、悲しくて、儚くて、美しい…

ありがちな言葉を並べてしまいましたが、本当にそんな感情で溢れてしまう映画でした。

「若者の死」という重いテーマを扱っていますが、美しい映像と登場人物の台詞を通して伝えられるメッセージが心を綺麗に洗い流してくれる素晴らしい作品だと思います。

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