どーも!
一時期、信長の野望にハマりまくってたバーチャルブロガー、キサカ・ヒメノです。
今回は2019年4月2日にTBSで放送された映画『忍びの国』のレビューでございます。
感想を一言でいってしまうと、期待を超えるほどの面白い映画ではありませんでした。
興味がある人は試しに1回くらい観てもいいかと思いますが、わたしは1回観れば充分だなと思いました。

でも、大野智さんらしい魅力が詰まっているので、ファンだったら観るべし!
映画『忍びの国』のザックリした概要
ザックリ言うと、織田信長軍 vs 伊賀忍者です。
その戦いの中での、やる気はないけど凄腕の忍者・土門の身の振り方が、この映画の主軸となっておきます。
伊賀忍者がいかにして織田軍を迎え撃ったのか――その深い策謀も描かれています。
ほかに伊勢国司である北畠具教の最期とか、信長という偉大な人物を父に持ってしまった信長の次男・信雄の苦悩なんかも描かれています。
映画『忍びの国』の主な登場人物
メインの登場人物3人
無門
嵐の大野智が演じる主人公の伊賀忍者。
めんどくさがりで、あっけらかんとした性格だけど、忍者としての実力は超一流。
お金と奥さんのことが大好き。(しっかり稼がないと奥さんに家に入れてもらえない。)
とらえどころのない雰囲気が大野さんのイメージとピッタリ合致する役でしたね。
お国
無門に誘拐されて無理やり妻にされてしまった武家の娘。
といっても悲壮感とかはなくて、夫婦の立場も妻であるお国のほうが強い。
稼ぎの少ない無門を家の中に入れてあげない鬼嫁。
ちなみに当時の忍びというのは、武士からは金で動く卑しき者として見下されることも多かったそうです。
演じているのは石原さとみです。
下山平兵衛
伊賀忍者のひとり。
弟を殺した無門と、弟が殺されても平然としている父やその他の伊賀の忍びに対して嫌悪と憎悪の念を膨らませていく。
演じているのは鈴木亮平です。
その他に印象的だった登場人物
下山甲斐
伊賀十二家評定衆のひとり。
オープニングで、同じく十二家評定衆のひとりである百地三太夫と小競り合いを繰り広げるが、次男を殺された後にも関わらずアッサリ停戦。
百地三太夫
伊賀十二家評定衆のひとり。
やる気のない無門をお金で釣って、たびたび忍び働きさせている。
信長の野望シリーズにも登場するし、実在した人物っぽいですね。
信長の野望シリーズに登場する他の伊賀の豪族も登場するので、戦国時代を舞台にしたゲームや小説が好きな人なら「おっ!」と思うでしょうな。
北畠具教
信長の野望にハマったことのある人なら剣術家としても有名な大名だと思いますが、北畠家に養嗣子として迎えた信長の次男・織田信雄に指示を受けた家臣によって斬殺されてしまいます。
織田信雄
織田信長の次男。
北畠家に養嗣子として入り、その実権を握る。
信長という偉大な父がコンプレックスで、その劣等感から迷いを抱きつつも伊賀攻めを断行。
日置大膳
北畠具教の元家臣。
信雄の命令によって、かつでの主・北畠具教の斬殺を強いられたため、信雄との間に確執が生まれる。
が、迷いを振り払って伊賀攻めを決断した信雄に従い、伊賀攻めを主導する。
強い。
映画『忍びの国』の見どころと感想
忍者アクション
大野智が演じる忍者・土門が戦場を縦横無尽に飛び回る姿がカッコよかったです。
ただ、アクションがアクロバティック過ぎて少しリアリティには欠けるような気もしました。
アクションシーンで挿入される現代的なBGMにも違和感を覚えました。
歴史を知らなくても楽しめる
というか、むしろ歴史に詳しくない人のほうが純粋に楽しめるような気がしました。
あるいは、史実と創作の区別がちゃんと分かるようなすごく歴史に詳しい人も楽しめると思います。
中途半端に歴史好きな私は、どこまでが史実で、どこからが創作なのかということばかりが気になってしまいました。
現代人からしてみると、戦国時代の――しかも「忍び」という人間の価値観は、なかなか測りづらいものがあるのかもしれませんね。
「歴史もの」として観るよりも、「エンターテイメント性重視のアクション映画」として観るべき映画でした。
プライドを捨てた織田信雄に忠誠を誓い、団結する家臣団がカッコイイ
忍びのもつ価値観が現代人には理解しづらい一方で、武士である信雄家臣団(もとは北畠家臣)が、信雄を新たな主君として認める場面は分かりやすく胸熱な場面です。
かつての主・北畠具教を織田信雄の命令によって心ならず斬った日置大膳が、何をきっかけに信雄を認め、家臣団の心をひとつにまとめあげたのか――忍者とは対照的な価値観を持った侍精神に共感を覚える人は多いはずです。
大野智のファンなら絶対楽しめる映画
土門という役柄とそれを演じる大野さんの素の雰囲気が重なって見える場面が多い映画でした。
土門も大野さんも他人の評価や空気に流されない独自の価値観をもっているところが人として魅力のひとつですね。
ふたりのような人物が新しい時代と価値観をつくっていくのでしょうな。
時代の閉塞感とか周囲の空気に合わせることに疲れてしまったという人は、この映画から感じ取れるモノがきっとあるはずです。


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